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2026/2/4

  • 情シス仕事術

  • 業務効率化

更新 :

2026/3/5

もうマクロはいらない?Googleスプレッドシート搭載の最新Geminiで「データ分析・クレンジング」を自動化する方法

はじめに:ブラックボックス化した「秘伝のマクロ(xlsm)」が業務を止めていないか?

「前任者が作成したマクロが動かなくなった」「xlsmファイルが重すぎて開けない」——。

多くの現場で、業務効率化のために作られたはずのExcelマクロ(VBA)が、今や「負の遺産」として業務の足かせになっています。当サイトの検索データでも「xlsm 開けない」という悩みは絶えません。

しかし2026年現在、私たちはこの「マクロの呪縛」から解放される新しい選択肢を手にしました。それが、Googleスプレッドシートに統合されたAI「Gemini 1.5 Pro」です。本記事では、情シス・IT担当者の視点で、AIがどこまでマクロの代わりになるのかを徹底検証します。

2026年、GoogleスプレッドシートのGeminiサイドパネルが「実務の代行者」へ進化した背景

かつてのAIは「関数の書き方を教えてくれる」存在に過ぎませんでした。しかし、最新のGemini 1.5 Proは、スプレッドシートのサイドパネルから直接シート内のデータを読み取り、加工・分析・集計を自ら実行する「実務の代行者」へと進化しました。

最大の特徴は、VBAのようなプログラミング言語ではなく、「日本語の指示(プロンプト)」だけで複雑な処理を完結できる点にあります。

機密情報を守りつつ、AIの実力を測るための「安全なダミーデータ」作成法

検証にあたって最も重要なのは、「社内データや顧客情報を直接AIに投げない」ことです。今回は、AIの実力を正しく測るために、Gemini自身に「表記揺れや不備を含んだ100行の架空データ」を作成させました。

【検証用ダミーデータ生成プロンプト】

「Googleスプレッドシートの検証用データ(CSV形式)を100行生成してください。
A列:社名(株式会社、(株)、半角、全角の表記揺れをわざと混ぜる)
B列:電話番号(ハイフンあり・なしを混ぜる)
C列:顧客の自由回答アンケート(50文字程度の日本語)
D列:売上金額(1,000〜100,000のランダム)
E列:担当者名(佐藤、田中、鈴木、高橋、伊藤の5名からランダム)」

徹底検証:Gemini 1.5 Proの実力(4つのテストケース)

それでは、実際に4つの業務ケースを想定してGeminiの性能を検証します。

【ケース①】表記揺れの正規化(データクレンジング)

マクロや複雑な関数(SUBSTITUTEのネスト等)が最も使われる「表記揺れの修正」を試します。

【検証プロンプト】

「A列にある社名リストを確認し、表記揺れ(株式会社、(株)、(株)など)をすべて『株式会社〇〇』の形式に統一してB列に出力してください。社名の前後にある不要なスペースも削除し、英数字は半角に統一すること。」

【検証結果】

わずか数秒で、バラバラだった社名が完璧に整理されました。VBAのコードを書く時間はおろか、関数を検索する時間すら不要になります。

※検証時は、元のB列(電話番号)を上書きしないよう、あらかじめ空の列を挿入するか、出力先をF列などに指定して実行してください。

【ケース②】電話番号のフォーマット統一

地味に面倒な「電話番号の形式」を、正規表現を使わずに一括修正します。

【検証プロンプト】

「B列にある電話番号を確認し、すべて『00-0000-0000』の形式(ハイフンあり)に統一してC列に出力してください。カッコがある場合は削除し、数字のみを抽出してハイフンを挿入すること。」

【検証結果】

「0312345678」も「(03)12345678」も、すべて正しいハイフン形式に揃いました。データの「名寄せ」作業において、これほど心強い味方はありません。

【ケース③】非構造データの抽出・分類(アンケート感情分析)

人間が1件ずつ読んで判定していた「アンケートの分類」をAIに任せます。

【検証プロンプト】

「C2からC101にあるアンケート回答を1行ずつ分析し、スプレッドシートに直接挿入できる2列のテーブルを作成してください。 1列目(D列用):満足、不満、要望 のいずれかのラベル 2列目(E列用):判定した理由(15文字以内) 必ず元の行(2行目〜101行目)と1対1で対応するデータを作成し、サイドパネルに [挿入] または [スプレッドシートに適用] ボタンが表示される形式で出力してください。」

【検証結果】

文脈を読み取り、「配送が遅い」=不満、「もっと安くして」=要望といった正確な分類が行われました。これは従来のマクロでは極めて困難だった領域です。

とはいえまだまだGeminiは完璧とは程遠い存在...よく見るとどうなんだろうみたいな箇所もありますね。

ただ、Geminiが60〜80点くらいの作業を行ってくれるようになったことであなたは作業実施者から確認担当者へとなったということです。クロスチェック(ダブルチェック)は欠かさず行いましょう。

【ケース④】数式不要のデータ集計(分析代行)

ピボットテーブルを使わずに、自然言語で集計を依頼します。

【検証プロンプト】

「このシートの売上データ(F列が金額、G列が担当者)を元に、担当者ごとの売上合計を算出した集計テーブルを新しいシートに作成してください。」

【検証結果】

AIが内部で集計ロジックを組み立て、一瞬で別シートにランキング表を作成しました。

情シス視点の注意点:セキュリティ設定の確認と「ハルシネーション(嘘)」への対策

ビジネスで活用する以上、セキュリティと正確性の担保は不可欠です。

  1. データ学習のオフ: 企業向けライセンス(Gemini Business/Enterprise)では、入力データが学習に使われない設定になっているか、シールドアイコンを確認しましょう。

  2. ダブルチェックプロンプト: AIの結果に不安がある場合は、「今の計算結果を検証するための数式をH列に書いて」と指示し、AIに自ら検算させる手法が有効です。

まとめ:AI時代のスプレッドシート活用は「書く」から「話す」へ

今回の検証で、かつては「マクロを書ける人」だけの特権だったデータ自動化が、誰でも「AIと話すだけ」で実現できることが分かりました。

マクロのデバッグに時間を溶かす時代は終わりました。これからはAIを正しく導く「プロンプト力」こそが、IT担当者や事務職の価値を左右するスキルになるでしょう。まずは今日から、サイドパネルのGeminiに「このシートを整理して」と話しかけてみてください。

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今回の検証でご紹介したGoogle WorkspaceのAI活用や、煩雑なマクロからの脱却をはじめ、情シスに関するお悩みの相談も承っております。少しでも興味をお持ちいただいた方は下記からお気軽にご連絡ください!

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